“売れ筋”は、まだ十分に売り切っていない

売れ筋商品(製品、サービス)の実績を

疑ったことがあるでしょうか。

売れ筋は、まだ徹底的には売り切っては

いない。

これが、ここでの結論です。

販売政策で欠落している点

売れ筋ほど、よく売れることが当然だと思っているので、多少の実績変動に対し管理は甘くなっています。

よく売れて当然。

だから、予想通り売れない月があっても翌月は回復するだろう。

これは経験者ほど陥る感覚で、その結果、回復努力も月並みになります。

ここに、現場や販売担当者の盲点があります。

「売れ筋ほど、もっと売れる」

大きなマーケットチャンスが残されています。

売れ筋はほかの商品をけん引する

第1に認識すべきは、売れ筋は売上高や販売数量においてトップであるなら、

その構成比も高いはずです。

業績の中核部分を構成します。

部門や事業カテゴリーの成績を支える大黒柱というべきものです。

ABC分析でいえば、Aランクの中のAランクが売れ筋です。

売れ筋上位をガッチリ把握して、販売促進するなら予算達成への王道と

なります。

今、売れているものはもっと売れる

第2のポイントは、販売の限界数量までチャレンジした経験がほとんどない、

ということです。

現在の販売実績でも十分に満足しているので、それをさらに深堀りする計画まで

要求されないのが売れ筋の根本問題です。

現在の体制や人員や価格でも、売れ筋に該当する商品が存在する。

ならば、それらの条件を変えたら、もっと売れるのでは。

つまり、売り手の自己満足の結果、控えめな実績になっているということです。

つまり、今の実力で目立った売れ方をする売れ筋があるなら、今後は意図的に

売り込んでみよう。

売れ筋をつかんだことで満足していないだろうか。

仕事は、そこからです。

売れ筋以外も売れてゆく効果

第3点は、売れ筋を売りまくるとその関連商品(製品、サービス)も売れ始める

傾向があるということ。

元々、ニーズの大きいアイテムが回転を速めれば、周辺商品にも動きが出る

のが一般的です。

Aランクの中のAランクが回転すれば、やがてBランク、Cに相当するアイテム

の販売機会が生まれてくると想定できます。

売れ筋による波及効果といってもよいでしょう。

販売の最前線に立つとき、まず売れ筋キャッチが先決だというのは、この

ようなメカニズムを仮定しているからです。