季節指数を知れば売上変化が分かる

季節指数とは何か

季節変動指数という言葉を

ご存じでしょう。

販売系であれば、毎月の売

上高が年間の平均売上に

比べ何パーセントに相当するのか、ということです。

例えば、年間の売上を12か月で割った月間平均売上が100万円

だとします。

これに対して、前月の売上高が105万円だったら、平均値に対して

105%ということになります。

この105というのが季節変動指数です。

100以上もあれば100以下もあります。(棒グラフ参照)

多くの業種では、毎月、平均的な売上が発生するわけではあり

ません。

月別に需要が変動している

季節や月度ごとに需要やマーケットシェアは変わります。

その結果、毎月の売上変動が発生します。

月によって売れるものが変わってゆくからです。

夏需要と冬需要を比べれば、想像できるでしょう。

これを月別に比べたものが、月別変動指数となります。

月別の変動パターンをつかむことは、数字を読むときの基本の

1つです。これは販売系だけの指標ではありません。

管理系や投資系の数字でも、事業環境や市場の変化で同様の数字

のデコボコが発生します。

マーケットサイズは月によって変動するものだと考えることです。

標準値がなければ自分で作る

最初に、標準的な変動指数を自分なりにつかむことです。

しかし、店や営業所や工場によって、標準的な変化が一定では

ありません。

この場合自分にとって、一番参考になりそうな事業所の数字を標準

値として決めればいいのです。

季節指数の高い月は、平均より売れるのでその準備が必要です。

在庫、人員、保管スペース、輸送時間など、売上を支える事前の

準備です。

売れる月には多くの仕事が発生し、売れない月には仕事量は減少

します。

適切な準備が揃っていなければ、季節指数に見合った成績を残す

のは難しくなります。

マーケットチャンスを発見する

この点では、実績上の月別の季節指数は見直す必要もあります。

月別変動のパターンを踏まえた、事前準備ができた上での実績な

のかどうか、ということです。

事前に、月別、季節別に需要変動が認識されていれば、仮説的な

対策が取られ、その検証ができます。

もし、季節変動を知らずに、対策がない中で記録された指数が105

なら、事前対策があればもっと成績は上がったと考えることができ

ます。

どこかの段階で、販売の機会ロスが発生したということです。

季節指数には販売チャンスが隠れています。

この点については、別稿で説明します。