転職者の実力が如実にわかる→レポート提出

能力は実務ですぐわかる

レポートは転職応募者に対して、2次面接あたりで出される宿題です。

例えば、「あなたは、弊社の現状をどのように見ていますか」

「そして、そこにあると思われる問題点は何ですか」

上記の2点についてA4サイズ2枚以内でまとめてください。

現場でも商品でも経営でも何でも気づいたことで結構です。

これは、少し高度で難題かもしれません。

かなり突っ込んだ内容を求められるレポートだからです。

しかし、会社側にとって、これは非常に参考になるレポートです。

レポート内容から、応募者に関して様々なことが読み取れるからです。

着眼点、視野の広さ、改善意欲、独創性、文章力、数字での表現、等々。

“自分”がなければ難しい課題

今や、たいていの情報はネットで検索すれば集められます。

上場企業であれば、基本的な情報はネット以外でも大量に手に入ります。

本当に転職を希望する先なら、この程度の初歩的な事実は把握しておくべきでしょう。基本情報は常識レベルです。

その上で、公表された事実をもとにこの企業の現状を推察します。

必ずしも、正確でなくてもよいのです。

推測力の発揮です。

メーカーならその製品を、サービス業ならその実際を情報として追加したり、企業によっては現場観察することもできます。

経験者として何を語るか

お客になって買い物をしたら、より具体的にビジネスを体験できます。

そして、それらの客観的事実から、問題と思えることを絞り込む。

ビジネス経験のない新卒の方々なら、非常に困難な問題です。

でも転職者にとっては、これは有利な立場に立てます

転職者の場合、どんな業界であれ一定のビジネス経験があります。

仕事の世界を一度でも体験したなら、実際のビジネス世界に触れているという前提があります。仕事の流れもおおよそ想像できます。

自分のビジネス経験に基づいて、その会社の製品や現場を自分なりに想定して、それを相手に明確な文章で伝達する。

ここで、仕事上のあらゆるスキルレベルが余すことなく表面化します。

評論家はビジネスに要らない

結論の根拠、表現力、レポートの組み立て、注目点、パラグラフごとの内容、等々。

このレポートでは、抽象性はできるだけ避けることです。

また、企業を過剰に賛美することも意味はありません。

会社は、即戦力の可能性を知りたいのです。

従って、あくまでも具体的な点を挙げて、自分の考えを具体的に述べることが大切です。

企業側がうんざりしているのは、“評論家”です。

TOEICの点数、学位、前職、実績などとは関係ない結果が出ます。

どのようにでも解釈できる、空疎な評論や借り物の結論は、実業の世界では無力に等しいです。