ジョブホッパーは「投資対象」なのか?

採用とは「投資対象」者を探すこと

ジョブホッパーとは短期間に何度か転職

を繰り返してきた応募者です。

企業によってその具体的な基準は異なり

ます。しかし、「複数回の転職経験者=

ジョブホッパー」というイメージではほ

とんど同じです。

例えば、30歳前後で転職4回、各企業で

の平均勤務年数は1-2年ほど。この職歴だけを見れば、採用側の担当者は

警戒します。

企業にとって知りたいのは、その人材は「投資対象」なのか、それとも

一時しのぎの「人件費対象」なのかという点です。

転職や採用で大前提となっているのはここの点です。

面接では、自分が投資適格者であることを示す必要があります。

投資適格と年齢は無関係

とはいえ、転職回数が多いと、転職が難しいというわけではありません。

会社にとって、中長期の投資対象になりうるのか。

ここが最大のポイントです。

転職前に上げた具体的な成果、勤務年数と最高職位、スキル、専門分野、

職業意欲、等々。他にも投資対象としての判断基準はあるでしょう。

選択した業界の一貫性が乏しいことが不安要素、ともいう見方もあり

ます。しかし、これはジョブホッパーだけの特徴ではありません。

ジョブホッパーであろうとなかろうと、経験年数に応じた“スキルの貯金”が

大切です。

企業成長への戦力

まず、採用する側のニーズから考えてみることです。

最も基本的なニーズは、

  1. 新戦力が即戦力になり、会社の成長に貢献する。
  2. そして、企業成長に応じて、今度は自分が成長人材になる。

この2つのサイクルで企業と転職者はともに成長します。

もしも破格な待遇や勤務条件が提示されたら、その背後には中長期的な

採用側のニーズがあるということです。

明らかに、こうした“有望株”は会社にとっての有望な“投資”対象なのです。

先行投資の一部であると言ってもよいでしょう。

毎年のリターン(見返り)を期待しています。

リターンには指導力も含まれます。

そして、そのリターンが明確であれば、次のステップアップ(転職)にも

有利です。

意欲を伝える

応募側にはそれぞれ事情があります。

給与面でもっと仕事の質を評価してほしい。

結婚して、生活や通勤の環境が変わってしまった。

既存の職場の人間関係から解放されたい。

今の職場では自己成長が難しい。

もっといろいろ経験したい等々、様々な事情があります。

それらは、積極的な意欲の表れであることも見て取れます。

それは十分わかります。

企業側のニーズを知る

強調したいのは、あくまで採用の決定権をもつ企業の根本ニーズです。

ここを踏まえて、ご自分のキャリアパスを計画することです。

転職が目的ではなく、ご自分の成長と充実した人生のために転職をツール

として位置付けることは、応募者と会社の両方にプラスであるということ

です。

実際に3年の在籍で、大きな成果を上げ、人望も高め、それでもご自分の

成長のために転出していった事例は多くあります。

資本の流出といってよいでしょう。

彼はジョブホッパーではありません。