大原則=主力商品とは何か
最初に主力商品(サービス)の
売上構成比に注目する。
この発想は、どんな業界でも
使える強力なツールです。
最も基本的でありながら、しか
し、最も強力なスキルでもあります。
数字を読む時、最初に選ぶ入り口です。
単純なことです。
しかし、これは日常業務では、ほとんど忘れ去られています。
不可解な数字がたくさん集合した実績表や一覧表を見るとき、その中核
売上を生み出している主力商品を探すことです。
これが、そこにある数字の集合体の意味を、一気に明るく鮮明にします。
数字を読むときの第一歩は、全体の7割を生み出している主力を発見する
ことです。
上位ランク商品や業務が最優先ターゲット
主力商品とは、業績全体の70%前後を束ねる、上位の中核商品(サービ
ス)グループです。
これを狙うことが、最優先で取り組むべき大切な仕事です。
ここに集中することが最大の結果につながるからです。
ここを外せば仕事のマトを外します。
全体の7割を把握して仕事を始めれば、結果もついてくるし、仕事ができる
人としてどの企業でも通用します。
業績の70%を占める商品の売上を達成する。
これは、目標全体の7割を実現することであり、イコール、ほぼ全体目標の
達成を意味します。
残りはたった30%ですから。
例外ケースはありますが稀です。
70%を確実に狙えば、予算達成は見通せます。
仕事とは、予算達成の大勢を決する最重要の70%を明確にすることといっ
てもよいでしょう。
数字オンチの上司は取り残される
この初歩を知らないと、手当たり次第に、総花的に、時には過去の経験だ
けで迷走し、最終的には目標に届きません。
むやみに売上構成比の小さい商品にのめり込んで、仕事が行き詰まりま
す。
大事な数字を知らないと、数字の迷路に入り込んだまま、何をすればよい
のかわからず混乱状態になります。
数字に弱い管理職が、こういう状態に追い込まれることもよく見られま
す。
最初に手を付けなくてはいけないのは、売上を構成する上位70%に相当す
る主力商品を明確にすることです。
主力を決める手順
対象データは、売上だけではありません。
“商品名”のところを、“営業所”、“事業部門”、“管理費項目”、などで置き換
えると、その使い道が広がります。
「主力」は、数字で表される実績データに対して、ほとんどの場合応用で
きます。
最初に、売上や利益や客数やコストデータを、構成比の高い順に並べ替え
ます。
そして、累計で上位70%前後の当りのどこかで線を引き、その中に入る上
位グループを“主力”と位置付けます。
“主力”以外は“補助”です。
もしも、企業よって必要なら、“主力”と“補助”の間に“準主力”を設定しても
よいでしょう。
A-B-Cという3ランクに分けます。
仕事はAランクから始める。
そして、余った時間があればB-Cランクも分析する。
忙しければAランクの分析と対策だけでも、売上の大勢は決まります。
主力の発見は、すべての業務遂行の基礎です。