予算達成のコツは主力70%から始める

最優先は全体の70%の主力商品

主力商品をターゲットに据えれ

ば、予算達成は非常にシンプルに

なります。

予算全体が対象ではなく、予算の

およそ70%を占める主力商品(部

門、サービス)だけに業務を絞れるからです。

主力は60%でも80%でも構いません。業界や企業に応じて設定します。

予算達成とは、即、主力(70%)予算の達成だと解釈します。

主力商品の売上は、売上の中核部分を占めます。

ここを実現できれば、計画達成の大筋は見えてくるということです。

仕事の大半は終わったも同然です。

反対にここを見逃せば対策の迷路に迷い込みます。

主力商品を外せば、予算達成の入り口はいつまでも見えないでしょう。

最も大きな部分から手を付ける。

ここが仕事のコツです。

主力の業績は、全体のけん引力

ここに1つの経験則があります。

主力商品の業績が伸びると、それにつられたように主力以外にも成績アッ

プが波及する。

つまり、主力が伸びれば会社全体も伸びるということです。

もちろん例外もあります。

しかしこれは、販売現場の経験知として知られています。

反対に主力が不振だと、準主力、補助にもマイナスの影響が出ます。

どちらにしても、主力商品は“波及効果”機能を持っています。

なぜ、この“波及効果”は生じるのでしょう。

それは、大きな市場(需要)でリーダーになれば、小さな市場(需要)で

も市場優位を獲得できるからです。

そもそも主力商品とは、その背後に大きな市場を抱えています。

そして、大きな市場において強力な販売力を発揮すれば、その周辺にある

関連市場でもその企業の販売優位性が生じます。

最も大きな需要から入る

自動車メーカーを考えてみまし

ょう。

業界の大手企業は、歴史的にそ

の時代の「大衆車」を一生懸命

に売ってきました。

なぜなら、いつの時代も「大衆車」市場こそ最大のマーケットだからで

す。

大衆車という、最大需要に支えられた車を売って売って売りまくる。

これは、主力商品を最重要視することです。

競合メーカーに対しても、「大衆車」市場では徹底的に競争する。

こうして、大衆車市場でシェア率を高めると副次効果が生まれます。

それは、「高級車」や「スポーツカー」など、相対的に市場が小さい車も

売りやすくなるということです。

「大衆車」という主力商品マーケットでブランドを確立すれば、市場規模

がそれより小さい準主力や補助という位置づけのマーケットでも、有利な

立場に立てる。

典型的な、主力商品の波及効果ではないでしょうか。

反対に、小さな市場規模しかない車の開発から始めると、大衆車という巨

大市場に対する波及効果は乏しくなります。

主力から入る手順に対して、全く逆のアプローチは波及効果を期待できま

せん。

売上の小さな部分は後回し

販売会議などで、上司から補助商品の業績について問題提起する場合があ

ります。

残念な感覚です。

その部門の売上構成が全体の1%とか2%ということが分かっていないのか

もしれません。

もちろん新規導入部門や新製品なら、導入初期には売上構成比が小さいケ

ースもあります。

特殊な場合を除いて、大勢に影響がない部門はマイナーな問題と割り切る

べきではないでしょうか。

主力数字だけを見る。

それだけで、来月の手の打ち方も見えてきます。

補助は時間があれば対策してもよいし、時間がなければ無視してもよい

でしょう。