投資の効率を示すROI (投資利益率)

事業の採算を評価する目安

R.O.I.とはターン・ン・ンヴェスト

メントの略称です。

投資(インヴェストメント)からの見返り

(リターン)を数字で表すものです。

投資収益性とか投資回収率とも呼ばれます。

事業にとって、その有望性を測る尺度なので

非常に重要です。

まったく新しい分野で新規事業を開始するときは欠かせない指標です。

投資を判断する指標ですが、ビジネスの多くの場面で使われます。

R.O.I.で事業を語ることは、投資家や経営者だけでなくビジネスパーソン

なら必須です。

その発想が新規ビジネスを支えている

R.O.I.=利益額÷投資額。

これがその計算式です。

投資金額に対して毎年、または、ある期間に獲得した利益額の比率です。

決して、複雑なものではありません。

その上、使い方には自由度があります。

利益額(分子)も投資額(分母)も、その内容が固定されたものではあり

ません。

基本的に、事業のタイプや投資案件の性質に応じて、最も分かりやすい利

益や投資の数字を入れます。

幅広い応用

例えば、利益額には営業利益、経常利益、純利益など、自社の投資対象の

有望性を測るときに最適な数字のどれかを選択します。

投資額についても同様です。

初期投資額なのか、総投資額なのか、固定投資分だけなのか。

この尺度は経営の基本的で、標準的な発想の1つです。

事業の採算性調査(フィービリティスタディ)における不可欠の指標でも

あります。

追加投資も事前に組み入れる

R.O.I.は新商品や新規事業開発のためだけに使われるわけではありません。

M&A(企業買収・売却)でも一番ベースになる指標です。

R.O.I.は企業価値を測るシンプルなツールです。

通常、企業価値を維持し高めるためには定期的な再投資が必要です。

例えば、ディズニーランドのように。

ディズニーランドは、毎年同じアトラクションで集客しているわけでは

ありません。

定期的に大きなリニューアルを行い、新しい非日常的な空間を創造して

います。

一般の事業でも、この点では同じです。

製品や施設を、少しずつでも変えていかないと、市場の中で陳腐化する

からです。

再投資や追加投資は、当初の投資計画に含まれるのが普通です。

人材投資にも使える

R.O.I.という概念は採用でも当てはめることができます

ただし、この時のリターンは採用人材のスキルアップです。

金額ではなく、即戦力としての貢献度といってもよいでしょう。

R.O.I.という発想を持つとあらゆる業務を評価できます。